真骨頂、深夜のおわら風の盆。
三日間行われますので、一日目は最終日のように朝方までされているということはなく、それなりの時間に切り上げられることが多いです。
ただ、なんといいますか、みなさんすごく自然で楽しんでいる日というような気もします。
諏訪町を流されていたご婦人。
哀愁漂う地方さんの音色に合わせて、一人流される姿は、本当に美しかった。
おわらを好きな人のほとんどが口にする。
音色は聞こえてきても姿は見えぬ暗闇。その中からうっすらと現れる姿を見た瞬間、美しさにおわらの虜になったと。
まさにそういう瞬間に出くわすと、感動で泣きそうになる。
毎年、縁が多い支部があるような気がして(勝手に)。昨年、一昨年は西町に居合わせることが多く縁があったのですが
今年は、西新町をよく観させていただけた風の盆だった気がします。
おわらできたらいいだろうなぁ!!陶酔しきった瞬間とかあるのでしょうか。
全てに溶け込んで一体になったように踊れたら最高でしょうね。
どうしても、踊り子さんばかり撮ってしまうけれども、地方さんだけに注目して撮ってみても、もっとおわらの良さを感じることができるかもしれない。
おおげさかもだけど、唄に、その人の今までの人生がのせられているような気がする。深みや哀愁が漂う。
例えばこの人に電車の中で会っても、おわらでこんな素敵な胡弓を奏でる人とは思いもしないでしょうね。素敵だな。
僕が見せてもらっているのは、青年にとっての、この年、この瞬間たった一度のおわら。
踊り手さんは、およそ25歳で引退をするのだという。現役としておわらを踊れる限られた時間。
踊り手さんにとっても大切だし、観させていただいているこちらにとっても貴重な瞬間なんだと思う。
この方でしょうか。今年卒業されるという噂を聞いた気がします、僕の中でも印象に残っている踊り子さん。
その年卒業を迎えられる踊り子さんの心中はどのようなものなのでしょう。
きっと色々な思いを抱きながら踊っておられるのだと思う。
小さな子どもの頃から、踊り子としてずっと歩んでこられた、この方にとって最後のおわら風の盆。
浮いたか瓢箪、かるそに流れる
行くさきゃ知らねど
あの身になりたや
その背中を、まだおわらを踊り始めたばかりの小さな女の子が、そっと見上げていました。
その⑩へつづく。
その⑨にしてやっと一日目終了。この日の締めくくり、疲れ切っていた祭りバカ四人衆を「
一歩々々」のrinkatuuさんが、わざわざ迎えに来て車に乗せてくださった。なんて親切な方なんだ!!rinkatuuさん、ありがとうございました。