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おわら風の盆2014(1日目)

毎度お世話になっているゲジデジ通信さんにお誘いいただき、富山県まで「おわら風の盆」を観に行ってきました。
(二日目と三日目は「旅と祭りのフォトログ」のtoraさんともごいっしょしました。)

「おわら風の盆」…聞いたことはありましたが、石畳の町並みを踊り歩く…という程度の認識。
前日まで準備時間もとれず、ほぼノー知識でお伺いしました。

9月1日~3日までの三日間。しかも日付変更線を越え空が明るむくらいまで踊り続けるとのこと。
人が踊っているところをそんなに楽しむことができるのかな…と心配しつつの「おわら風の盆」。

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はたして「風の盆」から帰って来た今、三味線の音が、胡弓の音色が、唄い手たちの酔いしれるような表情が、目の前をしなやかに通り過ぎる踊り子たちの姿が脳裏から離れません。それでいて、全て夢だったのではないか…というような気持ちすらしてきます。浮世離れした美しさでした。

…その夢から未だ覚めきれずおります。

一日目。当初は一番町の奥にある「東新町」に向かうつもりをしていたのですが、「下新町」を歩いている時に「八尾八幡社」から三味線の音色が。境内ですでに踊りが始まっておりました。

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5月に大阪駅で行われた「地域伝統芸能フェスティバル」で八尾高校郷土芸能部の「越中八尾おわら」は観させていただいたのですが、それを除けば生で見る「おわら」はこれが初めて!

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やっぱり地域芸能は、その郷土の空気を感じながら見るのが一番ですね。

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町をゆっくりと踊りながら歩きます。「町流し」と言うようです。

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きれいだな~とこの時は思っていたのですが、一通り「風の盆」を観させていただくと、やはり真骨頂は夜だな~とは思います。

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「天満町」に向かうと、ちょうど輪踊りが終わったところでした。「風の盆」ではよくあることのようです。本当に楽しむにはあまりガツガツしないで、踊りと同じようにゆるりしなやかに楽しむのが良いようです。

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明るいうちは、子どもの時間。天満町のお宮さんを、子どもが踊りながら通り過ぎました。福島(ふくじま)地区にあったコンビニに入った時にも、子どもが買い物をしながら「おわら」を踊っていました(しかも見事に美しく)。たぶん学校の休み時間なんかに踊っている子もいるのだとうと思うと、本来はそういう当日以外も含めて「風の盆」なのだろうと思いますが、部外者には想像するしか術はありません。

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天気予報の通り、雨が降ってきてしまいました。

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八尾には「日本の道百選」に選ばれた「諏訪町通り」という石畳の通りがあり、まっすぐに見通せる道を挟むように並ぶ情緒ある街並みは本当にきれいです。ここを町流しされる様は人気が高く非常に多くの人が集まるそうです。
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ただし、ご覧のような雨。かなりの量が降り、初日の「風の盆」は絶望的な状態となりました。
歩くこともままならない位ですっかり疲れてしまい、ゲジデジ通信さんと露店にて若干のあきらめモード。

東京から観光ツアーで来ていたおばさんともお話したのですが「私は晴れ女だから、今から晴れるわよ~」と笑顔だったのですが…はたして19時頃には雨が上がり「風の盆」は再開とあいなりました。

雨だったし人は少ないだろう!これは普段人が多いと聞く「諏訪町通り」で「おわら」を観よう!と思ったのですが。
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もんのすごい人、人、人!!!
しかも長い諏訪町通りのどこから町流しが始まるかわからない…というギャンブル!下手をしたら自分のところに町流しが来ない可能性もあるようです。

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一時間ほど待ったでしょうか。運よくなのか、諏訪町の町流しが目前を通過してくれました。
やはり夜のおわらはいいなぁ!!
…と言いたいところなのですが、とにもかくにも人が多く、その中にはあまり書きませんが非常にマナーの悪いカメラマンがいて気持ち良く見れる状態ではなかったです。

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気を取り直して最初に来る予定だった「東新町」へ。
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こんな小さな子まで踊りに参加していました。長年続けて「風の盆」に来ている人だと、来年この子がどうなっているのか、再来年は…と成長が楽しみだったりもするのでしょうね。

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ついつい女性ばかり撮ってしまいますが、「おわら」でどちらが印象に残るかと聞かれれば、僕にとっては「男踊り」です。本当にかっこいいです。「男踊り」をしっかり撮れるようになりたいと思うのですが、腕が足りません。

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「東新町」の女の子たちは唯一早乙女の姿で踊ります。昔は他の支部(町)でも早乙女の姿をされていたそうです。東新町にある「若宮八幡社」はカイコを奉っているそうで、手水のよく龍の口から水がでる部分が蚕になっていました。

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休憩中も男の子たちは踊りを楽しんでおりました。友達同士で踊り合う…「おわら」という伝統がある町に生まれたこの子たちは苦労もあるだろうけれども、幸せも多いだろう…と思います。

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つづいて、元は花街であったという「鏡町」に向かいました。ここの「おたや階段」という長い階段の下の広場は「風の盆」の名所のひとつのようです。普段は何時間も前からでないといい場所で観れないようなのですが、この時はポッカリいい場所が開いてそこで観ることができました。それでも一時間待ちましたけど。

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さすが見ごたえ十分でした。あまりに素敵でまた30分ほど待って二回続けて観てしまいました。

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男女での踊り。別の町で元踊り子さんという女性に聞いたのですが、自分の時はちょうど年頃でドキドキしたと。恋に落ちることもあるそうで、そういう話を聞くと表情が傘に隠れて見えないだけに、感情が広がりますます見入ってしまいます。

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背後に見えるのが「おたや階段」です。階段を背景に撮る人が多いですが、本来は階段に座って観るのが楽しみ方だそうです。

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よくは分かりませんが、この白に青の雲が刺繍された着物を着られた方が「雲」と呼ばれていて、特別な存在だったようです。
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いや~見事でした。鏡町の踊りを見たさに毎年来る人もいると聞きましたが、その気持ちが分かるように思います。

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11時頃まで、各支部(町)で町流しや輪踊りが行われております。中には一般の方が参加できる時間もあるようです。

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公式には11時までで「風の盆」は終わりなのですが、その後も町の人たちは明け方まで踊りを続けております。11時までは観光客を意識しておりますが、深夜からは自分たちが楽しむために踊られると聞きます。
本来「おわら」は25歳までだそうですが、深夜はそれ以上の方も出てこられたり、他の町の仲のいい者同士で流したり、地方だけや、踊り子だけで流したり…ということもあるそうです。

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東新町のこの子も情感たっぷりに踊っていたなぁと感心しました。

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初日は12時半ごろに八尾を後にしたため、深夜は東新町を少し見れただけでしたが、それでも真っ暗な中をしずしずと進む三味線と胡弓の音、唄声、しなやかな踊りは、本当に素敵でした。素敵という言葉では言い表せないくらいです。






Commented by dendoroubik at 2014-09-09 09:21
毎度お世話になっております(笑)

いよいよはじまりましたね!

他のおわらブログには登場しないような
せんべぇさんらしい子供たちのオフショットが
散りばめられていて 思わずニヤリ^-^

諏訪町通りや東新町 
おたや階段下や天満町の雰囲気が
見事に綺麗に表現されてて 思わずウットリ^-^

充実した3日間でしたねー♪
雨にうなだれていた時間さえ
今となってはいい思い出です(笑)
Commented by senbei551 at 2014-09-09 10:43
>dendoroubikさん
いやほんとお世話になりました!今回もお誘いいただけたこと、車乗せていただけたことめっちゃ感謝しております。ほんまええ時間を経験させていただくことができました。ありがとうございますー。

そして写真。あの雰囲気、ぜんぜん撮れてなくて、ただただストレートに人撮っちゃうだけになってしまいました。
dendoroubikさんのように情景を切り取ったり、toraさんのようにただただ踊りをじっと見つめていられるような境地に至りたいものです。

また来年も行っちゃうような気がします(笑)
ゲジデジ通信の更新楽しみにしてまっすー。
Commented by tora003 at 2014-09-09 21:54 x
坂の町を登ったり下ったり、時には飲みながらの祭り談義・・・お疲れ様でした。
初めての八尾ということで、どんな作品に仕上げられるのか楽しみにしておりました。
それにしても初日だけでこれだけの力作を並べられるとは凄い。
中でも私の好みは天満町で撮影された傘をさした二人の子供を捉えた一枚がお気に入りです。
その2も大いに期待しております。
Commented by senbei551 at 2014-09-09 23:55
toraさん、八尾ではお世話になりました。特に最終日飲んでからのおわらは最高の気分でした(^^)
写真は…なかなか難しいですね。
風の盆は、あまりに素敵すぎて、ただ普通に撮るしかできない力のなさを痛感しちゃいます。
写真だけ撮りに行っているわけじゃないので、別にそれでいいのかも知れないですけれども。
その2も変わり映えしないですけれども、ひきつづき更新していきたいと思います。
ありがとうございます。
Commented by きりまゆ at 2014-09-10 20:00 x
はじめまして。 
風の盆ではtoraさんと一緒にご挨拶いただきまして、ありがとうございました。
地元の者なので、出しゃばってはいけないと思いつつ、甥が写っている画像も
あったので、ついコメントさせていただきました。

好い風の盆を過ごされたようで、嬉しいです。
とても初めて来られたとは思えない内容で、感嘆しております。
動画も拝見させていただきました。また閲覧させていただきます。

よろしければ、またご来町くださいませ。
Commented by senbei551 at 2014-09-10 21:42
きりまゆさん、こんにちは。
先日は、素敵な「風の盆」ありがとうございました。あまりごあいさつも致しませんで失礼いたしました。

初めての「風の盆」で右も左も分からない状態からでしたが、toraさん、dendoroubikさんという風の盆をよく知る方のサポートを得て、存分に楽しませていただきました。

「一度くらい見ておいても」という気持で八尾に足を運びましたが、一度では済まないことになりそうな予感がします(^^;)
次回、八尾に足を運ばせていただいた時は、もうちょっと余裕持って楽しめるかと。その際は、またゆっくりごあいさつさせていただければと。きりまゆさんの唄声も楽しみにしております。

あと二回くらいは「風の盆」ブログ更新すると思いますので、また見てやってください。

動画も観ていただけたようでありがとうございます(^^)またブログにも載せておきます。

今後ともよろしくお願いいたします。
by senbei551 | 2014-09-01 23:52 | おわら風の盆 | Comments(6)

あまり更新できませんが、祭り好きです。


by senbei551